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日露関係の重要性について(NHK ニュース7)

今日は、私がこだわっている、日露関係の強化の重要性について書いてみたいと思います。

 

日露の関係といえば、「歴史的には」、明治時代の日露戦争がありました。日本は、日清・日露の両戦争を成功させることで、列強の道を歩んだわけですが、第二次世界大戦では、ソ連の攻撃を受けるということもありました。

 

その「歴史的背景」から、日露間では平和友好条約が結ばれていず、北方領土問題が現在まで続いているわけですが、双方とも、「現在が」関係強化のチャンスであると思います。それに加えて、経済的な結びつきも強化していくことが、両国関係にとって、プラスに働くと思います。

 

私自身のことを少し明かしますが、私は、新潟県で生まれ育ちました。新潟というところは、ロシアとの関係が深く、また、既に故人である私のおじさんも、ロシア語を専攻したので、それらの要素も多分に私に影響しているのですが、日本とロシアの北東アジアにおける役割の重要性を考え、ロシア語を習っておけば、きっと将来に役立つに違いないと思ったのが、私がロシア語を履修した理由でした。また、キリル文字の特殊性も、私にとって魅力がありました。これが読めたらかっこいいだろうなあと思ったんですね。私は、チャイコフスキーリムスキー・コルサコフムソルグスキーなどの、ロシア音楽も好きなんです。もともとロシアに興味があるんですね。

 

話を元に戻すと、地政学的に見た、政治的パワーバランスにおけるロシアの役割も重要なものがあり、日露が良好な関係を築き、強化していけば、いわゆる「旧西側諸国」だけではなく、「旧東側の国々」とも、良好な関係を進展させることができる、ひいては、「地球儀を俯瞰する外交」を掲げる、安倍政権の路線とも一致するんですね。

 

平和友好条約締結と北方領土問題の解決は、必ずしもセットにする必要はないと思いますが、実際的な関係強化を進める上で、条約締結がまず重要であり、北方領土をめぐる問題の実質的な解決策を模索する上で、経済的要素などを考慮し、安倍首相とプーチン大統領の間で、納得のいく合意ができると確信しています。

 

ロシアとの協力は、宇宙産業を軌道に乗せるうえでも、重要なのは言うまでもありません。現在、ロシアの宇宙船「ソユーズ(Союз)」に乗って、大西宇宙飛行士が宇宙に行って、活動しています。アメリカももちろん重要なんです。3か国が核となって、宇宙開発を良い方向に進めていき、国際協調のシンボルにする必要があると思います。

 

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