続・現代をみる

NHK Commentator No.7 Official Blog

世界経済の持続的な成長発展のために必要な要素は何か?

 

アメリカのトランプ政権が、自国第一主義を掲げ、保護主義的な動きも見える中、世界経済の持続的な成長・発展のためには、どのような要素が必要かということについて、私の考えを記してみたいと思います。

 

まずは、TPPやその他の自由貿易圏の枠組みの構築により、自由貿易を促進し、経済を活性化させることは、必要不可欠な要素だと思います。確かに、高い関税をかけることにより、自国経済を保護するという考え方には、理屈としては一定の効果がありますが、多国間の競争・協力により各種の開発を促進し、世界経済を活性化させるほうが、グローバル化した経済情勢においては、より現実的な展開として推進すべきではないでしょうか?

 

次に、技術革新の促進です。第4次産業革命と呼ばれる、IoT, AI, 量子コンピューターの産業応用による、生産性の向上、労働力人口減少への対応が重要なカギとなってきます。各種サービス業においても、これらの技術の適応を促進し、より効率的なサービスを具現化することが、生産性の向上につながってくるでしょう。生産性の向上により、経済を活性化させ、利益率も向上させることができれば、さらなる経済成長・発展の道も見えてくるでしょう。

 

さらに、政府・中央銀行による、経済・金融政策の機動的な実行です。世界経済の変化に迅速に対応し、適切な政策を都度適用することにより、適切な経済運営がなされ、結果的に世界経済の成長・発展にプラスに働くことが期待されます。

 

宇宙と経済の関連性の強化についても、積極的に検討する必要があります。

 

これらの要素を、官民共同の上で適切に勘案したうえで各種施策を実行し、適切に経済運営を行っていけば、さらなる世界経済の成長・発展が実現できることでしょう。さらに、その経済システムを発展途上国に適用することができれば、地球全体での経済発展をより確実なものにできるでしょう。

 

f:id:KAKUSHIN597:20170529163735j:plain

朝鮮半島情勢の緊張をいかに打開すべきか?

最近、朝鮮半島情勢に動きが出てきている。韓国では大統領選挙があり、文在寅大統領が誕生した。北朝鮮核兵器・ミサイル開発を進めていると見られ、立て続けにミサイルを発射している。アメリカが空母を展開し、一種の軍事的な緊張状態が生まれている。

 

ここでは、朝鮮半島情勢を打開するために今後どのような展望を描けばよいか、考えを記してみたいと思う。

 

韓国大統領も考慮に入れている、北朝鮮側との対話による事態の展開である。前提としては、北朝鮮の核開発を停止させなければならないが、朝鮮半島の政治的統一を両国が志向している以上は、事態が動いているこの機に、その実現を図るのも一つの展望だろう。しかし、軍事的な衝突は避けなければならない。当事者である韓国と北朝鮮が、統一政治体としてどのような政治体制を望んでいるかは、両国の協議で決めるのが当然だと思うし、朝鮮半島のアジアにおける位置づけを考えたときに、紛争状態のままにしておくことは必ずしも好ましくないだろう。

 

また、朝鮮半島情勢は、必ずしも韓国と北朝鮮だけの問題ではなく、アジアの周辺国、中国・ロシア・日本をはじめとするアジア諸国、そして、アメリカも大きく関わってくる課題だけに、できれば、多国間協議によって、平和的展開を図るのが理想的だろう。一定の制裁は必要かもしれないが、制裁のやりすぎは、悪循環を生むだけで、事態の打開には必ずしもつながらないのではないか、という感もある。

 

必要なのは、朝鮮半島を将来的にどのような状況で発展させていきたいかという将来展望についての国際社会の共通認識を作り上げることで、各国がそれに合意すれば、平和的な展開も可能なのではないかという希望的観測である。

f:id:KAKUSHIN597:20170523191954j:plain